
脳科学で子どもの学力・体力・運動能力の向上を目指すこどもプラスです。
最近よく見かけるようになった爪先立ちが苦手な子どもたち。
その背景には以下の原因があるかもしれません。
1.前庭感覚刺激が足りていない。
2.普段の姿勢が猫背になり、踵に重心が乗っている。
3.つま先での踏ん張り感が弱いかもしれない
各項目ごとお話しさせていただきます。
1. 前庭感覚刺激が足りていない。
・前庭感覚(バランス感覚)の受容器は耳の奥にあり、体が受ける重力や移動、回転、傾きなどの刺激を感じ、筋肉の緊張度を変化させ姿勢を保とうとする働きがあります。
前庭感覚には5つのパターンがあり、
①前後回転・・・前転や後転のような頭部が前後に回転するもの
②水平回転・・・コマのような水平に回るもの
③左右回転・・・側転の動きのような左右に回転するもの
④上下移動・・・自分の身体が垂直方向で上がったり下がったりして移動するもの
⑤前後移動・・・歩いたり走ったりのような、自分の身体が前後に移動するもの
①~⑤はそれぞれ別々のセンサーが働いていると言われており、トランポリン(上下移動)はできるけど前転(前後回転)は体が硬直してしまいできない。などの例もあります。
遊びの中に①~⑤の遊びを少しずつ難易度の低いものからスモールステップ入れていき前庭感覚の刺激をいれていくのはいかがでしょうか?
(遊びの例)
・先生の膝の上に座ってもらい、ゆっくり振り幅が狭い状態で左右に揺らしてあげる。(左右回転)
・立った状態で手を横に広げタケコプターに変身して回転する(水平回転)
・立った状態で足を肩幅以上に広げ、上半身を前に倒し足のトンネルから後ろの景色を見る(前後回転)
・1段の跳び箱に登ってジャンプで降りる(上下移動)
・かけっこやリレー、マラソン、鬼遊びなど(前後移動)
2.普段の姿勢が猫背になり、踵に重心が乗っている。
猫背になってしまっている状態だと、右図のように頭が前につき出て、背中尻部は頭が前に倒れないように後ろへ、膝は背中と尻部のバランスを取ろうと前方に出気味、最後に地面と接地している足の裏は膝が前に出過ぎて転倒するのを防ぐため踵に重心を乗せます。
この状態だと、背中を伸ばし爪先に重心を移動させ爪先立ちの動きを行うことは難しいと思われます。
遊びの中で背中を反らすような動きや背中を感じられる・背骨を伸ばす動きを遊びの中に入れてみましょう。
①カメ

②アザラシ


③足の間からコンニチハ

④ブリッジ

『0~5歳児の発達に合った楽しい運動遊び』ナツメ社に
この他にも背骨(脊椎)を動かした遊びが多数載っています。
是非、参考にしてみてください。

3.つま先での踏ん張り感が弱いかもしれない
爪先立ちになるためには、ふくらはぎの筋肉を収縮させて力を出す必要がありますが、その力が弱いお子さんんはつま先だけで立つことが難しいかもしれません。
遊びの中で爪先で踏ん張るような遊びを入れてみると良いかと思います。
下記におススメの遊びをいくつか紹介させていただきます。
①坂道を登る(ロイター板をステージや跳び箱に引っ掛けて坂道にしてもいいです。)・・・爪先にしっかり体重を乗せて進まなければなりません。
②マット雑巾がけ・・・2~4人でマットを雑巾がけのように押します。この遊びもしっかり爪先で踏ん張る必要があります。
③足指体操・・・長座の姿勢で足の指をグー(握る)やパー(開く)・できればチョキ(親指を立て、その他の指は握る)の形を作る。
④お相撲・・・子どもが大人を押して倒したり、押し出して遊びます。この遊びもしっかりと足を立てて、爪先の踏ん張りが必要になってきます。
⑤大きなスキップ・・・いつもより少し足を高く上げることを意識したスキップです。跳ね上がる際に爪先で地面を押すことが必要になるため、爪先の踏ん張る力に繋がります。
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